天台宗とは

天台宗とは

釈尊の残された教えは、アジアの国々へ広まり、やがて中国へと伝わっていきます。多くの求法の僧により、数々の経典が伝えられましたが、その中でも『妙法蓮華経』(『法華経』)という経典に釈尊の「全ての人に悟りの世界を」という考え方がもっとも明確に述べられています。

この教えに注目し仏教全体の教義を体系付けたのが智顗(ちぎ)です。智顗(538年~597年)はその晩年を天台山で過ごし、弟子の養成に努めたことから「天台大師」と諡(おくりな)され、またその教学は天台教学と称されました。これが天台宗の起源であり、智顗を高祖と唱えるのはこのためです。

そして天台大師智顗の教えを日本に伝え、比叡山を開いて教え広めたのは伝教大師最澄(さいちょう)です。

伝教大師最澄は、「すべての人が仏に成れる」と説く『法華経』に基づいて、日本全土を大乗仏教の国にしていかねばならないとの願いが募り、『法華経』の一乗の精神による人材の養成を目指しました。

こうした最澄の努力と熱意が通じ、延暦25年(806)1月26日、年分度者(国家公認の僧侶)2名認可の官符が発せられました。このことから、1月26日を天台宗開宗の日としています。

一隅を照らす

一隅を照らすという言葉は伝教大師最澄が書かれた『山家学生式』(さんげがくしょうしき)の冒頭にあります。

一隅(いちぐう)とは、あなたがいるその場所です。今、置かれている場所や立場で、ベストを尽くして照らして下さい。

あなたが光れば、あなたの隣も光り、町や社会が光ります。小さな光が集まって、地球を照らします。一人ひとりが輝きあい、手をつなぐことができれば、みんなが幸せになり、すばらしい世界が生まれます。

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